柔道整復師について知る
柔道整復師は男性向けの仕事、というイメージを持っていませんか? 女性のなかには、将来の職業の選択肢から外してしまっている人もいるかもしれません。 しかし、実際には柔道整復師として活躍している女性も少なくありません。むしろ男性が多いからこそ、女性が柔道整復師として活躍できるチャンスが広がる可能性もあります。そこで今回は、柔道整復師を目指す女性に向けて、資格取得のメリットや向いている人の特徴、活躍できる就職先、専門学校の選び方などをお伝えします。
柔道整復師は、骨折や捻挫(ねんざ)、打撲などの外的要因による損傷に対して、手技を用いて治療を行います。柔道整復師が行うのは「非観血的療法」という出血を伴わない治療法であり、外科手術のように皮膚を切開するようなことはしません。しかし、国家資格が必要となるため、専門職として活躍できます。
日本健康医療専門学校では、柔道整復学科に入学する学生の男女比率は男性:女性=7:3で、男性が多いものの、年々女性の学生が増えている状況です。
柔道整復師についての詳細は、以下もご覧ください。
【徹底解説】柔道整復師とは?仕事内容、必要な資格、年収や適性について
柔道整復師は体力を必要とする仕事であり、一般的には男性のほうが向いているようなイメージがあります。しかし、看護や介護の仕事のように体力が求められる業種で、女性が多く活躍しています。実際に体力面の負担は少なからずあるものの、柔道整復師の仕事は男性に限らず、女性にもチャレンジが可能です。むしろ、女性が少ない職場だからこそ、女性ならではのメリットもあります。ここでは、女性が柔道整復師になる主なメリットを見ていきましょう。
施術所には、年齢や性別を問わずさまざまなタイプの患者が来院します。柔道整復師の治療は手技を用いるものであり、基本的に患者の体に触れることになります。なかには、男性に体を触れられたくない女性の患者もいることでしょう。そんなとき、同性の施術者がいれば、安心して治療を受けられると感じてもらえるでしょう。女性の柔道整復師は、女性の患者に安心感を与えられる存在といえます。
近年、スポーツをする女性が増加しています。内閣府が発表した「平成30年版 男女共同参画白書」によるとオリンピックに参加する選手の割合を男女比で見ると、1992年のバルセロナ大会では女性選手の比率は31.2%でしたが、2016年のリオ大会では48.5%とほぼ半数を占めました。冬季大会で見ると、2018年の平冒大会での女性選手の比率は58.1%でした。このように、男性よりも女性の参加比率が高くなっているのです(すべて日本選手団の数字)。
柔道整復師は、整骨院や接骨院だけではなく、実業団やプロスポーツ選手のスポーツトレーナーとしても活躍の場があります。女子プロチームに同行したり、遠征したりする際には、同性の方が交流しやすいのではないでしょうか。女性アスリートが増える中、女性の柔道整復師が求められるシーンが広がる可能性があります。
先にもお伝えしたように、柔道整復師の仕事に性別は関係ありません。しかし、性格や思考の傾向によって、向いている人、向いていない人はいます。具体的には、次のような人は柔道整復師に向いているといえるでしょう。
ケガを負った人の手当はもちろん、トレーナーとしてケガを未然に防ぐサポートをする際も、細かい気遣いができるかどうかが問われます。適切な配慮をすることで、ケガを負った人やアスリートの心理的負担が軽減されるからです。安心感のある声かけや、心理的な支援ができる人は柔道整復師に向いているといえるでしょう。
人のためになる仕事をしたい、人が成功するための手助けをしたいといった人も柔道整復師に向いています。「自分の施術によってケガが回復する」、「好成績を収めるアスリートにほんの少しでも貢献できる」といった視点を持てる人は、相手の成長を喜べる素質があります。逆に、自分のことばかりに気を取られて、相手の成長を喜べない人には難しい仕事かもしれません。
治療法は、常に進化を続けています。そのため、最新の情報を集め、実践に生かすスキルが求められます。また、アスリートのサポートをする際には、関連する競技について学んだり、状況を把握したりする必要があります。スキルアップに向けて、積極的に情報を集め治療に取り入れていこうという気持ちがある人は、柔道整復師に向いています。
では、実際に柔道整復師になった場合、どういった場所で働けるのでしょう。ここでは、一般的な柔道整復師の就職先に加え、女性ならではの就職先も併せて紹介します。
柔道整復師はケガに対する施術や、ケガをしないためのサポートなどで専門性を発揮します。そのため、「接骨院」「整骨院」「整形外科」「福祉施設」などが一般的な勤務先です。ほかには、「プロスポーツチーム」や「スポーツジム」などで、スポーツトレーナーやパーソナルトレーナーとして働くケースが挙げられます。また、施術やサポート以外では、ケガを負った人が日常生活を送るための機能回復を促すリハビリ現場でも活躍が可能です。そのため、「病院」「リハビリ施設」「高齢者介護施設」なども就職先の候補となります。
女性ならではの就職先としては、「女性アスリートのパーソナルトレーナー」や「女性実業団のスポーツトレーナー」、「フィットネスジムのトレーナー」などが挙げられます。女性の患者が多い整骨院や整形外科などもあります。また、エステティックやアロマセラピーを提供するサロンで、柔道整復師の知識を生かしながら「エステティシャン」や「アロマセラピスト」として活躍するのもよいでしょう。
柔道整復師になるには、大きく分けて2つの方法があります。柔道整復師学科のある大学もしくは短期大学(3年制)へ入学する方法と、専門学校(3年制)へ入学する方法です。どちらも在学中に技能や知識を習得し、受験資格を得たあと、国家試験に合格すれば柔道整復師の資格を得られます。ここでは、専門学校を選択する際のポイントを説明しましょう。
専門学校選びでは、実際に自分の目で学校の雰囲気を確かめることが大切です。資料や学習内容を見るだけではなかなか実際の環境はわかりません。入学を検討している学校のオープンキャンパスや学校説明会に必ず参加し、どのような施設で、どんな先生がいるのか、学校の雰囲気はどのような感じかを確認しておきましょう。
チャンスがあれば、先生と会話をしてみるのがおすすめです。自身の期待や不安を話し、親身になって対応してもらえるかどうかを見てみましょう。その際、信頼できる学校だと感じられたら、有力候補として検討します。自身が納得できる学校を選ぶことが大切です。
オープンキャンパスの内容については、「オープンキャンパスとは?その内容やメリット、一日の流れを解説」で詳しく紹介しています。
オープンキャンパスや学校説明会では、在校生の話を聞く機会を設けている学校もあります。その際、恥ずかしがらずにいろいろと質問をしてみましょう。生徒側の話を聞くことで、資料やパンフレットから伝わってこない生の情報がわかります。学校によっては、Webサイト上に卒業生のインタビューを掲載している場合もあります。これも学校選択時の参考になるので必ず確認しましょう。
以下は柔道整復師の資格取得後に、治療院での勤務を経て、サッカーチームのトレーナーとして契約した、日本健康医療専門学校の卒業生インタビューの記事です。こうした卒業生の情報を得るだけでも、学校選びの参考になります。
「人を笑顔にしたい」手技と鍼灸の両方ができるトレーナーを夢みて【卒業生インタビューvol.1】
柔道整復師の資格があれば、整骨院や接骨院への就職だけではなく、スポーツトレーナーとして活躍できる可能性があります。また、アロマセラピストやエステティシャンを目指している人も、柔道整復師の資格があれば、体の専門家としてできることの幅が広がります。結婚してからのセカンドキャリアとしても非常に有望でしょう。女性柔道整復師には将来性があり、さまざまな分野で活躍の場が広がります。これからのことを考えながら、柔道整復師の資格取得を目指してみませんか。
柔道整復師の資格取得を目指す専門学校はこちらから
―日本健康医療専門学校