Questions and Answers
Questions and Answers
本校の進学相談で最も多い質問である、
スポーツトレーナーの資格に関する疑問と回答についてまとめています。
スポーツトレーナーの進路を検討中の⽅はぜひご覧ください。
スポーツ中継などで、「メディカルコーチ」、「メディカルスタッフ」などという表現を聞いたことはないでしょうか?メディカルトレーナーは、主に選⼿のメディカル部⾨を担当します。テーピングやスポーツマッサージなど治療に関係するような仕事で、選⼿の健康管理に貢献します。
メディカルトレーナーと、コンディショニングコーチにそれぞれ専任のスペシャリストを配置する分業制を取る場合が多くなります。
近年では、コンディショニングトレーナーよりも、「フィジカルコーチ」という呼び⽅の⽅がお馴染みかもしれません。コンディショニングトレーナーは、アスリートの筋⼒、瞬発⼒、持久⼒などを強化するためのトレーニングプログラムを作成したり、トレーニングを補助したりと、⾁体の構築を⾏うことが主な仕事になります。
社会⼈(実業団)以下の⼤学、⾼校などのスポーツチームの場合は、予算的な事情もあり、⼀⼈のトレーナーが、メディカルトレーナーとコンディショニングコーチを兼務することが多くなります。そのためメディカル部⾨の知識・技術と体⼒管理部⾨の知識・技術の両⽅が必要となります。
トレーナーの資格としては、(財)⽇本体育協会認定のアスレティックトレーナー(AT)という⺠間資格がありますが、この資格だけでプロのトレーナーになるのは、なかなか厳しいのが現状です。「スポーツトレーナーになる」というだけであれば、資格は必要ありません。ですが、医療系の国家資格を保持していない場合、トレーナーとして活動することは事実上不可能と⾔ってもいいでしょう。
⽇本国内のほぼ全てのプロトレーナーは、医療系の国家資格(鍼灸師、柔道整復師など)保持者となっています。実に、全体の9割以上が鍼灸師・柔道整復師のどちらか(または両⽅)の国家資格を有しています。これは、⽇本の法律で、「⼈の体に触れて医療類似⾏為を⾏うには、医療系の国家資格を保有する者に限る」と定められているためです。
つまり、医療系の国家資格を持っていなければ、アスリートの体に触れることができず、トレーナーの仕事が⾏えないということになります。まずは、医療系国家資格を取ることが、トレーナーになるための第1歩と⾔えます。
メディカル部⾨を担当するメディカルトレーナーは、障害予防や応急処置、リハビリテーションの指導などが主な仕事になります。試合前や試合中は、障害予防のテーピングを⾏ったり、試合中にケガをした選⼿に対しての応急処置(消毒・アイシング・テーピングなど)を⾏います。試合後の疲労回復のためのスポーツマッサージやケガの治療(低周波治療器などを使⽤しての治療や鍼灸治療)も重要な仕事です。
通年の仕事としては、チームドクターや理学療法⼠と選⼿のリハビリやケガの状態に関しての話し合いや相談などを⾏いながら選⼿の回復を促します。負傷した選⼿のリハビリメニューの作成やリハビリの指導など、故障を抱える選⼿にとって、メディカルスタッフは⾮常に重要な存在となります。
さらに遠征や⻑期合宿の際は、宿泊先の選定や宿泊先での栄養管理などもメディカルトレーナーの仕事です。
選⼿だけでなく、選⼿の家族に対しても栄養管理や健康管理についてのアドバイスやセミナーなども⾏います。
体⼒管理部⾨を担当するので、各種体⼒向上、ウォーミングアップ、クールダウンのメニュー作成、指導などを⾏います。また、1年間のトレーニング計画を監督やコーチと相談して作成し、その中のトレーニング⾯(筋⼒、スピード、持久⼒など)のプログラム作成、指導を全て⾏います。
ウエイトトレーニング、アジリティトレーニング、スピードトレーニング、フレキシビリティ(柔軟性)トレーニングなどのプログラム作成、指導ができる知識と経験が必要とされます。
また、練習⽇や試合⽇に、ウォーミングアップやクールダウンを選⼿に指導します。
メディカルトレーナーと伴に栄養管理に関する指導、アドバイスも選⼿やその家族に⾏います。
採⽤後の育成期間など設け、医療系の国家資格を保有しているだけで採⽤するチームもありますが、エントリーする際に専⾨的な知識を持っていることは、間違いなく有利に働きます。
トレーナーの専⾨的な知識は、独学で学べることではありませんので、医療系資格の取得を⾏うために学校へ通学する際に、専⾨家から習うことが最も現実的と考えられます。
トップ環境へのステップアップを考えるのであれば、メディカルトレーナーとコンディショニングコーチ、両⽅をこなせる知識を得ることで、より多くの道が拓けるはずです。
よく混同されがちですが、スポーツトレーナーとスポーツインストラクターは全く別の職業です。スポーツインストラクターは、スポーツクラブなどで、利⽤客へ指導やサポート等を⾏うことが主な職業です。
スポーツインストラクターに関する資格もいくつか存在しますが、いずれも⺠間資格で、資格などを持っていなくても、就業可能です。医療系の国家資格を保有していないインストラクターが、トレーナーにステップアップすることは、まず不可能です。逆に、柔道整復師や鍼灸師などのスポーツトレーナーとして活動できる資格を持っていて、競技に精通していれば、プロユースのスポーツクラブなどで、インストラクター兼トレーナーとして活動することも可能です。
楽器演奏や演技の公演は、スポーツ選⼿と同様に体に負担もかかり、⽇常⽣活からコンディショニングが必要とされます。特に正しい姿勢の維持ができないと、楽器の⾳⾊や声の張りや艶に影響します。オーケストラや劇団などには専属のトレーナーが就いており、演奏時間中に姿勢が乱れないように筋持久⼒をつけたり、発声に関係する筋のストレッチなど、⽇々のコンディヨニング管理をトレーナーにしてもらっています。また、海外コンサーツアーや公演にもトレーナーが帯同し、万全の体調で舞台に臨みます。
バラィティ番組などの特番や芸能⼈のスポーツ⼤会など、体を動かす番組撮影では、意外にケガが多く、⻑時間の撮影になると夜通しということもあるので、出演者の疲労もピークに達します。このような場合に備えて、撮影開始から終了までトレーナーがスタジオ脇で、ケガの応急処置や疲労のケアのために常に控えています。
・現在、チームに所属いるトレーナーの知り合い(友⼈、後輩など)をあたる。
・インターンシップで来ている(来ていた)学⽣(優秀な場合)をリクルートする。
・トレーナー派遣会社に依頼する
業界内でのつながりであったり、求⼈があっても⾮公開求⼈として扱われる場合が多いため、求⼈誌や情報サイトなどでむずかしくなります。
まずは、医療系国家資格を取得し、いつ声がかかっても良いように必要な知識、技術を⾝に付けることです。既に医療系国家資格を取得しているのであれば、トレーナー専⾨の派遣会社へ登録することも就職先の選択肢を広げられます。これから資格を取得するのであれば、資格取得の際に通う学校選びや、在学中のインターンシップなど、就職機会を増やすための活動が重要になります。
⼀昔前までは、プロ選⼿といえども、「⾃分⾃⾝のコンディション管理や、簡単な治療は⾃⾝で⾏う」という間違った認識が定着していました。しかし、スポーツ医学の発達とともに、スポーツの現場に無くてはならない存在であると、広く認知されてからは、需要が⾼まりつつあります。スポーツ医学的の発達は、記録や技術の向上させたり、選⼿が現役で活動できる期間を⻑くしたり、故障の発⽣抑えたりと、みなさんが普段良く⾒るスポーツの世界でも、⽬に⾒える形に現れているはずです。
医療系の資格を持っていることは前提条件となりますが、それに加えてスポーツへの関⼼や、競技経験などが求められる場合が多くなります。スポーツトレーナーは、アスリートのパートナーとして、アスリート達と多くの時間を共にすることになります。体の状態だけでなく、アスリートの気持ちも考えられる⼈材でなければなりません。アスリートやスポーツチームの運営者たちは、共通の話題や、悩み、アイデアなどを共有することができる⼈材を好む傾向が強くあります。
⽇本健康医療専⾨学校(鍼灸・柔道整復)学科では、スポーツトレーナー養成コースを受講することができます。
スポーツトレーナー養成コースでは、スポーツトレーナーに必要とされる、メディカルとフィジカルに関する知識と経験を修得することができます。
鍼灸学科で取得できる【はり師】【きゅう師】の資格、柔道整復学科で取得できる【柔道整復師】の資格は、スポーツトレーナーの業務を⾏う上で⼤きなアドバンテージとなります。各学科の詳細は下記のページをご覧ください。