美容
皆さま、こんにちは!日中美容研究家の濱田文恵です。冬も折り返し地点に突入。この時期になると、「なんだか体が重くなった気がする......。」なんて方もチラホラいるのではないでしょうか。春先に冬太りしてしまったことを嘆くことのないよう、今のうちに冬のダイエット法を取り入れて冬太りを防ぎましょう。今回の東洋美容のヒントでは、中医美容発の冬のダイエット法を伝授したいと思います。
中医美容による冬太りの理由を知る前に、まずはそもそもこの時期に冬太りをしてしまう理由をおさらいしてみましょう。
1-1 体温をキープするために脂肪を蓄えやすくなる
昔の人々が、季節の移り変わりを表したものに「二十四節気」があります。現代の私たちが使っている春夏秋冬をさらに6つに区切って考えられたもので、この時期は二十四節気によると、"大寒"にあたります。大寒を越えれば、次はもう春の訪れを表す"立春"。大寒はまさに寒さが極まり、冬のピークを迎える時期と考えられているのです。言い換えれば、気温が下がり始める夏の終わりから今日に至るまで、日を増すごとに寒さは過酷になっているわけです。
そこで、私たちの体もまた、この寒さに対応するため、自らの体温を上げなくてはいけません。冬太りの原因ともなる脂肪には、体温を上げる働きもあるので、この時期は一年の中でも体は脂肪を蓄えやすく、冬太りしやすい状態になっているのです。
1-2 イベントが多く食べる機会が多い
一般的に1日に消費されるカロリーよりも摂取するカロリーが上回ると、余ったカロリーが脂肪として蓄えられてしまいます。そのため、寒い冬はお家にいる時間も増える中で、クリスマスやお正月などのイベントで何かを口にする機会が合わされば、1日に必要とされる摂取カロリーをあっという間にオーバーしてしまうでしょう。
特に、今年の場合はリモートでの忘年会や新年会をしながら食べたり飲んだりした方もいるのでは?このように、冬は外で活動的に動く機会が減るのに対して、イベントが多いためちょっとの油断で冬太りしやすくなるのです。
2.【中医美容発】冬太りしやすい理由
2-1 血巡りが悪くなる=?血のため
先ほどもお伝えしたように、冬は寒いですよね。寒さにより体が冷えると、血巡りにも影響が。というのも、水が寒さによって凍ってしまった場合、氷のようにカチコチになって固まってしまいますよね?私たちの体内の血もこれと同じように、冷えてしまえば、スムーズに流れていた血も流れが悪くなってしまうのです。
血は酸素や栄養素を細胞に届けるだけでなく、体内で使われた古い血や老廃物などを取り込んで排出するサポートもしているのです。この血の巡りが悪くなれば、体内に老廃物が溜まりやすくなり、結果的に冬太りに繋がってしまうというわけです。
2-2寒さも塩分過多も大嫌い!腎による水分代謝の低下
体内の水分代謝を担う腎は、寒さと塩分過多な状態が大の苦手。寒の邪気に傷つけられれば腎が不調となり、塩分過多な食事が続けば、体内の塩分バランスを整えるために腎の仕事を増やしてしまいます。
腎の水分代謝が乱れれば、体内に余分な水分が溢れむくみとなり、全体的にたるんだような状態になってしまいます。さらにこの余分な水分は体を冷やすので、血巡りにも影響し、冬太りへの悪循環を招いてしまうのです。
3 冬太りしないための美養法
3-1 筋肉量を増やす
冬に太りやすい理由をお伝えしてきましたが、実は冬は痩せやすい時期でもあるのです。というのも、寒いので私たちの体は体温を上げて寒さから体を守ろうとしますよね。この体温を上げる生理活動は基礎代謝によって行われていて、基礎代謝が多く行われれば行われるほど消費カロリーが増え、体内に蓄えられている脂肪が燃焼されるのです。
そこで、大切になってくるのが基礎代謝を行うための筋肉。基礎代謝と筋肉の関係性を例えるなら、ガソリン(筋肉)のない車が走れない(基礎代謝)のと同じことです。適度な運動を取り入れて、筋肉量を増やし、基礎代謝の高い体で冬太りを防ぎましょう。
3-2 冷え対策で巡りUP
2-1でもお伝えしたように、冷え血巡りにも腎にも大敵。特に、この時期の冷えは寒さに弱い腎のある腰部~下半身を襲います。そのため、上半身を温めることよりも、下半身をしっかり温めることが大切。寒いと熱いお湯にグッと入りたくなるものですが、40度ほどの湯船にゆっくり半身浴することをおすすめします。また養生の考え方に、
"暖身先暖心,心暖?身温"
という考えがあり、意味としては"温めるなら体よりも先に心を"と言っています。温めることは、すなわち心を温めることで、心の状態が良ければ、気も血も巡りが良くなり、手や足先まで温まるので、厳しい寒さにも撃ち勝てるようになるそうです。
そこで、心の状態を良くするためには、物事に対して感情的にならず、冷静に判断し、体にとって邪気となりえるイライラや怒りを極力減らすことが大事。日頃から、ストレスを多い方は、お気に入りの入浴剤でゆっくり半身浴なんかもおすすめですよ。
3-3 腎の養生~冷え対策編~
冷えが激しい方は、セルフで出来るシールタイプのお灸が売っているので取り入れてみるといいですよ。腎の冷えや?血に効果的なツボに三陰交があります。
三陰交は名前の通り、「脾経」「腎経」「肝経」の三つの陰経が通る場所。腎をはじめ、脾や肝を養生しながら、全身の気や血の巡りにもアプローチできるので、覚えておくといいですよ。
3-4 腎の養生~食生活編~
腎の養生に冷え対策は、もちろんのこと塩分過多な食事にも気をつけましょう。
例えば、お酒のお供になるおつまみはお酒が進むように塩分が濃いものが多い傾向に。そこで自炊するなどして塩分量は調整しましょう。鹹(塩)味を減らし、苦味のあるもので、心の気を養うのがおすすめ。特に大根は、"冬吃?卜夏吃姜(冬は大根を食べ、夏は生姜を食べる)"という言葉があるほど、この時期におすすめの食材です。
いかがでしたか?本来は痩せやすい時期なのに、冬太りをしてしまうなんて悲しいですよね。とは言え、ただ食べることを我慢するのもせっかくイベントの多い冬。今回お伝えした冬のダイエット法を参考に冬太りを防ぎつつ、残り半分の冬を楽しく過ごしていきましょう!
■著者プロフィール
日中美容研究家 濱田文恵
自身のニキビ肌をセルフ美容で克服した経緯を経て"キレイ" は自分でも作れることを啓蒙するため一般社団法人日本セルフ美容協会®®を設立。毎日のセルフ美容に自身のルーツである東洋と西洋を組み合わせた独自の美養法を提唱する。著書『運命をこっそり変える』セブン&アイ出版。
国際中医薬膳師 / 医薬品登録販売者 /日本エステティック協会認定エステシャン / 日本毛髪科学協会認定毛髪診断士
公式サイト http://hamada-fumie.info/